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石のデザイン門柱
現場確認
仕事の依頼をうけると、デジカメを持って必ず現場にいきます。
不思議なもので、第一印象というか、最初のイメージで決まることが多いです。
景観というか全体の雰囲気です。
そこからなんとなくイメージします。
しかし、最初はとても殺風景です。
そこで、図面を見ながら大きさや、素材の色や据付の条件を確認します。
毎回、現場はいろんなことが突発的に起きて、苦慮することが多いです。
もちろん仕事ですから当たり前ですが、その積み重ねのあとに感動が待っています。
門柱の場合は家のデザインとの関連性がとても重要です。
和風や洋風という事もありますし、お客様の好みもあります。
そのような事を考慮しながら進めていきます。
デザインをアレコレ考える●凸■凹▲????
大きさがとても難しいです。
土地の形により住宅の構えが異なり、今回の場合はとても奥行きがあります。
私の考えですと、あまり小さなものだと、周囲に埋没してしまいそうな気がします。
車の往来も多いですし、ここは思い切って少し、大きくしてみました。
また、道路に面している為、2つの門柱が通り過ぎる車窓から、
角度により楽しめるようにすること。
遠くから門柱が見え、近づき、前を通過するときの楽しみを演出するために、
大きな円弧に段差をつけてみることにしました。
また、毎日の車の出し入れに窮屈さはないだろうか?
四角柱では、入りずらいかもしれない?
三角では、石の寸法取りとして捨てるところが多くもったいない。
いろいろ、考えデザインを変更する。
最後に行き着いたのが〜。ななななんと、ホームベースのカタチです。
更に微調整を繰り返し、何度も設計し確認します。
見積もり計算$$$
何事も図面ができなければ前に進みません。
図面がなければ、見積もりも納期もきまりません。
なにより、お客様に提案できません。
何度も図面をかいても見積もりがあわずにボツになることもあります。
さて、それでは、計算してみよう。
ちなみに、
石材の見積もりは最大寸法の掛け算です。
すると、材料費がでます。
つまり、幅X奥行きX高さ=体積
その体積から削られ、量が減ったとしても
あくまでも、最初の体積が見積もりです。
例えば、球を作る場合、
四角形から削るわけですから、四角形の体積が
材料費としての見積もりになります。
それから、加工費です。
加工については、難易度と仕上げの状態で計算されます。
砥石などの材料費・制作時間等によっても変わります。
門柱の見積もりがようやくでました。
あわわわわわ〜っ。かなり高いことになりました。
確かに、左右の門柱で約15トンなのですから〜。
すぐにお客さんのところへ飛んでいく。
見積もりするととんでもない金額になることがあります。
今回のようなことは以外によくあります。
私の場合、予算を無視して、まず設計をします。反省。(笑)
バランスを見て釣り合いが取れたものを設計しないと後でお客様が困るからです。
お客さんに説明にいきました。
私:お客様、あの〜っ。見積もりが出たのは出たのですが・・・。
お客様:あ〜そーっ。
私:計算したら、ちょっと高かくなったんですが・・・。
お客様:うん、これでやってよ〜。
私:いいですか?ホントに?これで・・・。と言いながらホットしました。
ありがとうございました。
15トンの石は、予想外の材料費でした。
加工の指示は妙案と創造性
見積もりで快諾をいただくと、最終的に仕上げを詰めていきます。
お客様に細かく加工の説明をする場合もありますが、ほとんどの方は
加工の説明は理解できません。
最終的にお任せになる事が多いです。
いいようにやって下さいと言われる方がほとんどです。
ですから、細部の加工はこちらで最終的に決めます。
私の考える加工とは、石はなんでも磨けば良いというものではありません。
風合いを楽しんだり、趣きがあったり、そんな石の存在が好きです。
晴天に輝く石は美しいものですが、雨が降って、濡れている石もまた本当に美しく感じる時があります。
やがて、風雪に耐え、コケむすときもありますが、それはそれでいいものです。
欲張りかもしれませんが、いろんな表情を出したい。
そう思い加工を考えます。
思わぬ地盤
ある程度の経験で、現場確認の際に、地盤は大丈夫か確認します。
しかし、30cm下は、理解できても、1メートル。2メートル下の地盤は、わかりません。
確認の為、住宅メーカーに図面を出した時に言われたのが、
担当者:“ここは地盤が弱いからね〜。”
私:えーっ。そうなんですか?唖然。目が点。
まさに、耐震問題で世の中が騒いでいる中、
地盤が弱いと聞かされて、そのまま門柱を据えるわけにもいきません。
こんな時は、すぐに経験者に聞く。
土木屋さんAに聞く。
私:こんな場合どうだろう。
土木屋:30cmの鉄筋コンクリートとその下に杭を打てば大丈夫。
私:そう???
一応意見として聞きましたが、
ここからはやはり、知り合いの設計の先生に電話しました。
地盤調査開始
早速、設計の先生と打ち合わせた結果。
設計の先生:ボーリング調査が必要です。
私:必要ですか?
設計の先生:必要です。
ということで、地質専門業者登場。
2ヶ所の測定を行います。ボーリングを開始。長い鉄の棒が地面の中に差し込まれます。
2m、3m、5m、ようやく8mでストップ。
途中はやはり、田んぼを埋めていますので、軟弱です。
以外に簡単に鉄の棒が地面に突き刺さります。
やはり、何事も確認です。調べて見ないとわかりません。
後になり傾いたときには大変な修復作業と費用が発生します。
念には念を入れて事に当たる事が大事です。
調査結果と基礎の図面作成
調査結果を設計の先生と打ち合わせします。
設計の先生:調査の結果、鉄の鋼管を地面に8m打込みましょう。
私:8mもそんなに打込みですか?
設計の先生:それぐらいのことはやったほうがいい。
私:そうですね。念のためですね。
という事で土台のコンクリートは、鉄筋入りで70cm。
今度は基礎の土台の図面作成となり土木会社と内合わせとなります。
私としては予想外の工事内容となりましたが、なにぶん重量物ですので
長期的に見て何が起こるかわかりませんので、経験者の知恵をかり万全を期す
このことが大切なのかも知れないと今回の工事で学びました。
しかし、工事費の追加かが・・・。
再見積もり
なんといっても、気が重い。
予想外の基礎工事に費用がかかってしまいます。
しかし、この工事はやらなくてはなりません。
また、お客さまにも理解をしていただきたい。
すでに門柱も仕上がっています。
まいったなー。
追加工事がスゴイ金額に。
このような時は、誠心誠意話をするしかありません。
私:あの〜。実は工事代金の件ですが、基礎の工事を
頑丈に万全を期してやりますと・・・・・・・。
地盤に8m鋼管をうたないと、土台がしっかりしないので・・・・・。
別途費用が・・・・・。
お客様:それで、幾ら?
私:高いんですけど・・・・・。見積もり書を出す。
お客様:うん、これでやってよ〜。
私:いいですか?ホントに?(やっぱり太っ腹)でホットしました。)
感謝。感謝。太っ腹に感謝。一度ならずも二度までも・・・・・・。
本当にありがとうございます。
頑丈な基礎になりました。
工事の前日
さていよいよ、基礎も完成し、門柱も完成。
なによりも現場に据え付けるのが一番の大仕事です。
現地の据え付け仕事の締めくくりです。
いろいろと考えます。
デザインがホームベース型なのでどのように吊り上げようかと?
会社のトラックで運べない、10tトレーラーが、現地にはいるだろうか?
レッカーの手配もしてあるし、重量物用の吊り具も用意。
あれやこれやと悩む日々?
段取りが重要です。
本番では何が起こるかわからない。
天気予報をにらむ。
明日は、雨だ。雨具の用意。
夕方、事前に現場確認、据付位置にスミを打つ。
怪我・事故が絶対におきないように、そのことだけを祈る。
気がついたら夜中の3時、寝よう。
据付本番
天気は曇り時々雨。
朝8時に電話、10tトラックが門柱を積んで現場に向かう。
私は16tレッカーが入る前に現場の段取りのため
現場に鉄板を敷設します。
レッカー登場。
さすがに大きい。
門柱登場。
まず、10tトラックから門柱を吊り上げる。
現場に下ろす。
職人と一緒に石をにらむ。
さて、どうやって吊ろうか?思わぬ形に躊躇する。
まずは、起こそう。
試行錯誤の連続。吊ってみる。傾く。危険。中止の連続。
吊り上げる。ミシミシと音がする。スゴイ重量。
緊張が走る。雨が降る。見物人もいる。
水平に吊れるまで、何度も繰り返す。
ようやく、吊れた。
今度は、台座にのせる準備をする。
ステンレスの15cm角の平板を4枚。
ステンレスの棒を門柱に差し込み、設置する。
ジワリ、ジワリ静かに降ろす。
ズシッと音がする。
なんとか、右側だけ設置完了。
昼食後、左側が設置。
ようやく終わった。
ヘルメットを脱ぐ。
長かった。気がついてみると。
頭の片隅に門柱の事を半年くらいは、抱え込ながら仕事をしていた。
今回もたくさんのことを学ぶ。
一つとして同じ現場なく、毎回が真剣勝負だ。
怪我や事故もなく終えたことに感謝。
また、仕事を私に与えてくれたお客様に感謝。
2006.7.18
